【67点】吟醸 越乃梅里
6月25日(日)
この日は新鮮な佐渡産あじの刺身が手に入ったので、午後から特に予定もないことですし禁断の昼酒を決行。
贅沢にも半身が10枚=アジ5匹分のお刺身、¥350なり。めちゃ安くないすか!
自分で5匹捌いて洗い物する労力を考えると、それだけでも元がとれそうなプライスですな。
つーことで、刺身に合わせるなら日本酒でしょ!ってことで引っ張り出してきたのが
吟醸 越乃梅里
であります。
頂き物で、自宅の蔵(というとカッコいいが実際は階段下のデッドスペース)に保管してあった代物です。ちょっと前に冷蔵庫で冷してありました。ありがたやありがたや。
ここの酒造会社、もちろん新潟の酒蔵なんですが名前がDHC酒造というそうですな。
なんでも地元の「小黒酒造」が一昔前に大手メーカーのDHCに買収されたのだそうです。
まぁ何かと規制が多「そう」で、専門技術が必要「そう」な酒造業に参入するならば、新規にゼロから立ち上げるよりも、既存の企業をお買い上げした方が結果的に安くつき「そう」ですな。(すべてインディの根拠なしそうそうトーク)
キンキンに冷して飲んだわけですが率直な感想としては、これは水か!と思うほどの際立った淡麗辛口。
甘味が抑えられていて、良い意味でも悪い意味でも雑味がなく、サラサラと飲めます。典型的新潟地酒ですな。後味がスッキリしているのが特徴でアル添の影響か最後に僅かにピリッときます。控えめで主張しないトロピカルフルーツ香が奥ゆかしいです。
飲み疲れしない良いお酒ですね。
さて、一部の飲み手からは「新潟の酒は水みたいに薄くてイマイチ」という批判があるようなのですが、はたしてそう早急に言い切って良いのでしょうか。
インディが思うに食べものの美味しい新潟でまず第一に酒に求められるのは、どれだけ食事と合い、食材や調理法の良さを引き出すことができるか?というところ。
日本酒単体で際立ってうまい!濃い!っていうのも尊いことですが、オーセンテックに考えるとそれはある意味邪道なのでしょう。あくまでも王道はフードとのマリアージュであり、その繊細な酒の味わいのなかでもそれぞれの良さを感じ取ることができる感性が飲み手には求められるのだと思います。
現代社会の中で味の濃いもの、ケミカルな味わいに慣れていると、水みたいな新潟の酒は「薄くて不味い」と感じてしまうのかもしれません。しかしそれでは繊細さを尊ぶ日本の食文化の衰退は避けられないでしょう。
水みたいに薄い、それを早急に不味いとジャッジするのではなく、その奥に何があるのか?そこを見極めるのが飲み手の嗜み。造り手は何を大切にしているのか、狙いはなんなのか、そんなことを想像しながら飲むのが楽しいわけです。
っと講釈がチト過ぎましたが、美味しく楽しめたお酒でした。あじの刺身との相性もバッチリでした。
67点
今日も読んでくれてありがとう!!